「貿易書類は作れます、用語も知ってます、でも英語はできません」と正直に採用面接で伝えたのですが、入社したその日のうちに英語によるメールとチャットのやり取りが始まるという仰天ニュースもびっくり(?)な体験をしました。
一応入社前に中高の文法をほんの少し、さらっと復習していたのですが、当然ながらそれでは歯が立ちませんよね。
未経験でコレポン対応する方や、未経験者を迎える企業の管理者の方のことも念頭に、押さえるべきポイントとすぐに役立つ(かもしれない)メールの書き方などをご紹介します。
目次
まず押さえたいポイント
たいていのことは当たり前で普通なことが大事なのですよね。
英語によるコレポンもそうなのです。
簡単なテキストで良いので、中学と高校の文法を復習しましょう。
当たり前の普通ですが、ここは避けて通れないと私は思っています。
最低限のことだけが載っている簡単なテキストで構いません。
何周かして、一通りの文法を復習するだけで、文章を書きやすくなることが実感できると思います。
例えば私の場合は、10日間で復習できる系のタイトルのテキストを中高版それぞれ複数回読みました。
この文法の復習はぜひ押さえてほしいと思います。
真似る、集める
発注や納期調整の依頼など、毎日やり取りが行われるような文章については定型文がありますので、自分で頭をひねる必要はありません。
定型文が掲載されている本を参考にするほか、取引先が送ってくる英文を参考にして書くと良いでしょう。
特に、取引先の使う文言はとても勉強になることが多いのでぜひ真似していきましょう。
そして便利そうなものがあれば、エクセルなどにまとめて定型文集を作っておくと、後から検索して使いやすくなります。
定型文として文章やフレーズを集める行為そのものが、学びの積み重ねの1つになりますからね。
言葉遣いへの意識
英語には敬語がない、というようなやや偏った意見を聞くことがありますが、そんなことはありません。
私の先輩も「英語の方が敬語を考えなくていいから書きやすい」といった主旨のことを話されていたのですが、どうにも違和感がありました。
下手なりにも丁寧な言葉遣いを検索すると、やはりヒットするのですよね。
たとえば「If it would be possible for you, ~」など「would」を使う文例です。
ほかには、言いにくいけれどお願いしないといけないことなどがあれば「I am afraid that~」といった表現を使ってみたりします。
あるいは、ふつうに頼みごとをするにも「kindly」をはさんで「Please kindly let us know~」とすると丁寧になります。
ただし、これが正解かどうか私にもわからないのですが、少なくとも、言葉足らずや直接的すぎて失礼になることは避けられるだろうと思って、こういった表現を使いました。
結果的に上司は私の英語メールをまぁまぁ評価してくれていたので、上記のような書き方は恐らく大きくは間違ってはいないのだろうと思われます。
ちなみにですが、「英語の方が書きやすい」と話されていた先輩の文章は、私から見ると相当キツイ言い方になっていたように感じました。おそらく上司も同様の感想を持っていたようですが、トラブルにならずに仕事が前に進んでいたので、問題にはならなかったのだろうと思います。
つまるところ、文章ってどうしてもその人の性格みたいなのが出てきてしまいますよね。(その先輩の性格がキツイとは言ってな…)
これはあくまで私個人の考えですが、英語が得意でなくてもなるべく丁寧に書こうする気持ちが大切なのかなと思っています。
メールの構成
基本的にはメールは箇条書きが無難だと思います。
無理に文章を長く書く必要はありません。
特にお互いにネイティブではない場合には、簡潔さはとても重要になります。
例文なんてお出しするのは非常に恥ずかしいのですが、例えばこんなふうに箇条書きが良いのではないかなと思います。(最初に申し上げた通り私は英語ができません…)
<例文>-----------------------------
The attached files are the new request for quotation.
Please kindly let us know the following information.
1) Cost Lot: 500 / 1000pcs
2) Delivery schedule
3) -----
4) -----
Thank you for your cooperation.
----------------------------------------
文章の適否は置いておきまして、このように、要件を伝えた上でシンプルな箇条書きにすると読みやすくなります。
後述しますが、文末にあるのはとても便利な一言ですので、添えておくと良いと思います。
便利な書き方
1)to make sure
パッと思い浮かぶ便利な言い回しNO.1は「to make sure」です。
念のために、という雰囲気で使っていました。
シチュエーションとして、相手先もアジア系でお互いに英語を母国語としていない中でのやり取りでしたので、どうしても再確認が必要となる場合があります。
そういった時に、念のために確認させてほしいという意味合いで使いました。
突然、電話がかかってきたときにも使えるフレーズです。
とりあえずお話は聞きますが、やはり電話でのやり取りのみでは不安が残りますよね。
そういう場合に、確認のためにメールを送ってくださいとお願いするときにこのフレーズが使えます。
例えばこんなふうに…
「OK, I understand, but, I would like to make sure about your request. So, could you send me an email about this matter?」みたいな感じで言ってみると、相手は快諾してくれていた印象です。
これも相手先はアジア系で、お互いネイティブではないため、このような感じでOKでした。
2)let us know
納期等を尋ねるときに「tell us」よりは「let us know」として「お知らせください」という雰囲気を出すと良いのではないかなと思います。
3)Thank you for your cooperation.
この一文は、何か依頼するときや協力を得られたときに文末に入れることをおすすめしたいです。
いつもご協力ありがとうございます、という気持ちが伝わると思います。
他にも、何か特別に協力を得られた場合には「We always appreciate your strong support.」という言い方も良さそうです。
まとめ
結局のところコミュニケーションなのですから、基本的な文法的なことと、相手への配慮(伝わり易さ等)を考えられるかどうかが大切なのだろうという気がします。
あと一言申し上げるとすれば、長ったらしい=丁寧ではない、この点は注意が必要ですね。
実はこの記事を書きながら私自身も改めて英語を勉強したいなと思いまして、少しレベルアップした文法書を購入しました!お互いにがんばりましょう。
お読みいただきありございました。
●ライティングや貿易事務代行のお問い合わせ こちら より
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